夜は琥珀色 ~家飲みウイスキーのことなど~

しみじみとウイスキーのお話を

サントリー EXPO '70 従価特級

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先日、大阪万博絡みの施設で個人的に大きなイベントがあったので、いいきっかけだと思いましてこのボトルを取り上げてみたいと思います。サントリーが1970年に開催された大阪万博の開催記念に発売したEXPO '70です。1970年というとローヤルは発売から10年が経っていますが、山崎はいまだ発売されておらず、白州や知多はまだ建設されてもいない頃です。つまりそんな頃のブレンデッドです。

開封してみます。やってしまいました。久々にコルク粉砕です。慎重に折れたコルクを取り出し、目視では確認できなかったものの念のため茶こしで2度ほどフィルタリング。ふう、飲むまでに一苦労です。気を取り直して香りは樽感、奥からバニラやレーズンのようなほのかな甘さが。口に含むと薄めたシロップにスパイス。余韻は控え目にナッツ、ドライさも感じられます。

特級時代のローヤルとオールドの間ぐらいな印象ですね。この時代のリザーブは飲んだことがないのですが、確かリザーブが1969年発売でかつ大阪万博に向けて開発されたものだとすると、案外中身はリザーブなのかもしれません。サントリーのブレンデッドらしくピートやスモーキーさはなく、ストレートで飲むより加水した方が甘さが伸びてきます。

 

【香 り】 控え目にバニラ、レーズン
【味わい】 薄いシロップ
【余 韻】 スライスしたナッツ
【短 評】 リザーブ?
【飲み方】 ロック、水割り

  

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サントリー 角瓶(黄角)

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気付いてはいました。フツーの角瓶を取り上げていないことを。でもですね、角瓶って家じゃ飲まないくなって久しいんですよね。外でハイボールを流し込むのはサイコーにウマいんですけど、わざわざ角瓶を買って家で飲むシーンが既に…とか思ってたのですが、先日特角10年を飲んだので、それなら現行と比較しなきゃとミニボトルを買い込んでみました。動機なんてそんなもんですw

買ったのは180mlのポケット瓶で500円ぐらいだったと思います。「あれ、少し高い?」と思ったら角瓶を値上げしてたんですね。知りませんでした。まあサントリーはここ数年値上げしまくっているので、値上げにニブくなっているようです。

サクッと開封してみます。水っぽく、強いて言うならスライスした桃のような香りが。口に含むと蒸したナッツと若さ。余韻が意外にも薄っすらとトースト感。まあこんなもんでしょう。ところが加水をすることで爽やかに香り立ち、チョコのような甘さが起きてきます。余韻は薄いながらも伸びやかに。間違いなく加水前提の設計がなされていますね。

なんだかんだで一番飲んだことのあるウイスキーなんじゃないでしょうか。サントリーの営業力は侮りがたし、多くの居酒屋で提供されるハイボールはこの角ハイボールでしょう。ようするに接する頻度が段違いなんですよね。この角瓶、決してマズくはなく、人それぞれの飲み方で楽しめる汎用性の高いウイスキーです。こういうスタンダードのありようもまた、ウイスキーの面白さだと思いますね。

 


【香 り】 スライスした桃
【味わい】 ナッツ
【余 韻】 トーストの切れ端
【短 評】 これもまた日本のウイスキー
【飲み方】 ハイボールでしょう

 

 

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