夜は琥珀色 ~家飲みウイスキーのことなど~

しみじみとウイスキーのお話を

バランタイン ファイネスト

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ようやくながら家飲みのド定番、バランタイン ファイネストです。もはや説明不要と言っていいかと思います。世界でも最も飲まれているウイスキーの1つですね。とにもかくにも魅力的なのが価格です。遠くイギリスから輸入してもなお700mlのボトルで1,000円前後。量販店などではしばしば特価で1,000円を切る価格がついています。

このバランタイン ファイネスト(通称バラファイ)は広くヨーロッパでも浸透しています。何度か行ったことのある南仏ニースでも、若いやつらがバラファイ片手に自分好みの割り方をして、ビーチ沿いで昼間からガブ飲みしている光景を目にしました。それこそオランジーナみたいなもんでも割ってましたねw

そんな手軽なバラファイを開封してみます。ぼんやりとバニラの香りがします。煙さはあまりありません。口に含むとスッと滑るように入ってきます。よく味わってみると奥の方で色んな風味が、木片とか木の実とか蜂蜜みたいなのがほんの少しずつ顔を出して消えます。余韻は粉です。突然、粉が湧いて出てきます。

複雑なブレンデッドですね。数多くのモルトをブレンドしていることが伺えます。が、1つ1つがあまり主張してこないので、総じてはボンヤリしてる?という感想になるでしょう。ま、もともとが誰でも飲める大衆酒な位置付けなわけですし、気持ちよく割ってガブ飲みするのが一番ってことだと思います。


【香 り】 控えめに甘く
【味わい】 細やかな凹凸
【余 韻】 粉
【短 評】 1,000円ウイスキーの門番
【飲み方】 割ってガブ飲み

  

  

いやホント安いですね。1,000円ウイスキーのよきベンチマークになると思います。香りも味わいも中庸、ですが1,000円にしてはクオリティが高い。つまることろ、同価格帯のウイスキーは「バラファイと比べて煙い」とか「バラファイと比べて甘い」とか、そうした基準で評価されてしまうのです。

それこそがバラファイの価値、スタンダードのよさということだと思います。何も考えずに、どんな割り方をしてもゴクゴク飲める。高い汎用性でどんな戦局にでも投入でき、戦線の維持・拡大の要となるジムのようなウイスキー。ああもう、何言ってんでしょうかw あって困るもんでもないです、バラファイ。