夜は琥珀色 ~家飲みウイスキーのことなど~

しみじみとウイスキーのお話を

サントリー 知多

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実に11年ぶりになるサントリーからの新発売商品「知多」。ただでさえ認知度が低いグレーンウイスキーなことに加え、同日に新余市・新宮城峡の発売と重なってしまったために笑ってしまうぐらいに空気扱いです。まだミニボトルはなく、700mlのボトルで4,000円前後となりますが、あまりに不憫なので買ってしまいました。

ニッカのカフェグレーンが値上げで700ml 6,000円、キリンの富士御殿場グレーンが500mlで5,400円と比べれば、今回の知多はグレーンの量販品としてはお買い得感があります。ただ、4,000円あればそこそこのシングルモルトが買えてしまうのも事実なわけでして、数カ月は好事家しか買わない気がしますw

恐る恐る開封してみます。香ってくるのは華やかな甘さ。おお、ちゃんと知多の香りです。特製グレーンに比べてやや穏やかなものの、響的な香りもちゃんとします。ホッと胸を撫で下して口に含むと最初に感じられるのはさわやかな甘さ。その後にかすかにセメダイン。味わいの深さや余韻もあまりないところは同じ。

よかったあ、思いの外ちゃんと飲めました。知多のフレーバーはありますし、特製グレーンに比べて若干薄くなったような気はしますが許容範囲です。前日に新余市の塩辛さに戸惑っていたせいか、この知多に妙な安心感を覚えたとかw


【香 り】 薄い響
【味わい】 甘さの音合わせ
【余 韻】 あまりなし
【短 評】 第二バイオリン
【飲み方】 加水~割り

  

  

予想の範囲内、ということなんでしょうね。サントリーは値段と質が正比例する傾向にあるので、発売価格を知ったときからそう大きな期待はしていなかったことが、今回は逆によかったと思いますw そもそも黒ラベルにしろ白ラベルにしろ知多グレーンは今まで限定品だったわけで、ほとんどの人が知多を飲むのは初めてになることを思えば、そう大きな問題でもないわけですしね。

多くの人にとって「グレーンだから」ってのはなく、「4,000円の価値があるや否や?」ってとこに尽きます。グレーンの華やかな香りと味わい・余韻の希薄さを個性として肯定し、かつ4,000円出してくれるか。個人的にはもう1,000円ほど安く、3,000円ならリピートもあるかなあ、と。少し強気な値付けだったのでは…と感じました。