夜は琥珀色 ~家飲みウイスキーのことなど~

しみじみとウイスキーのお話を

白州12年

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続いてもサントリーシングルモルト白州の12年です。2015年4月の大幅値上げ前は700mlのボトルで7,500円前後でしたが、値上げ後はなんと9,000円ぐらいにまで高騰してしまいました。山崎12年と同じ値付けですね。

とはいえ、山崎と比べて売行きが鈍い白州はまだ値上げ前の価格で残ってる店もあり、かつ実売は9,000円を切るぐらいに落ち着くとは思うものの、衝撃的な価格であることには変わりありません。スコッチのシングルモルトでも17~18年ものも範囲となる価格になるので、かなり強気な勝負に出てきました。

開封してみます。パァッと新緑の香りが広がります。さわやかなリンゴのようでもあります。口に含むとさらに華やかな、薄甘いミントの風味のあとに一転して重めのアルコール感。余韻は苔生した木のようなスモーキーさが続きます。

上手いイメージ戦略もあってか、まさに森香るウイスキーですね。白州の面白いところは飲む前の印象と飲んだあとの印象が違う点です。ボトルの色や名前の響きなどからひたすらに爽やか系と思われがちですが、口に含んで流し込んだあとのアルコール感や余韻はウイスキーそのもの。蓋を開けてみれば山崎よりも煙たいという二面性こそが白州の魅力と言えるでしょう。


【香 り】 5月ごろの新緑
【味わい】 ミント
【余 韻】 苔生した古い木
【短 評】 ウイスキー界における白ワイン
【飲み方】 若干の加水

 

 

  

白州12年の若干の加水(数滴ほど)で開く風味をとても気に入っていて、しばしばボトルを買っていました。が、値上げ前でもあった割高感が値上げ後は突き抜けてしまいました。白州は山崎より好きなんですけれども、白州がないと震えるというわけでもないので、今後はショットバーで飲むぐらいになってしまうでしょう。(写真は撮影用に買ったベビーボトル)

もっとも、バーではせっかくなので12年ではなく18年以上を頼んでしまうのですが…w
白州18年は8月ぐらいのむせ返るぐらいの深い森、25年は11月ごろの深い秋の森といった趣ですね。白州1つで四季を感じられるということは、ある意味で実に日本らしいウイスキーなのかもしれません。