グレンリベット ナデューラ16年
ようやくながら、スコッチのシングルモルトにいきたいと思います。まずは定番のグレンリベット、その中でも個性的なナデューラ16年です。定番中の定番、12年の前にナデューラ16年を書くのも変な話ではあります。700mlのボトルは6,500~7,500円前後ですね。
ナデューラ16年はカスクストレングスで度数がバッチによってバラつきがありますが、総じて50~55°のようです。グレンリベットは定番のイメージがあり、スムースで飲みやすくスコッチ入門としてよく知られています。そのグレンリベットのカスクストレングスはどのような個性があるのでしょう。
では開封してみます。バァッと梨の香り、グレンリベットらしい香りが広がります。口に含むとハチミツとバニラの甘さ、奥に梨の酸味が順を追ってやってきます。高い度数を感じさせないスムースさはやはりグレンリベット。余韻も甘さを残しつつ、ウッディさもしっかり出てきて存分に楽しめます。
これは美味しい。50°超のウイスキーとは思えません。グレンリベットらしいスムースさ、香りを残しつつ、甘さや味わいがグッと深くなっています。よく「ボンヤリしてる」と言われがちなグレンリベットですが、50°超のボディはそんな言葉も許しません。それなのに上品さが確かに在る。うーん、素晴らしい。
【香 り】 グレンリベットの香り
【味わい】 濃厚なハチミツやバニラ
【余 韻】 長く、深い
【短 評】 欧州サッカー大国のアンダー世代の10番、将来の代表のエース
【飲み方】 ストレート、若干の加水
順番的にはグレンリベットは12年や18年を先に取り上げるべきだと思うのですが、なんとナデューラ16年が5月末をもって終売になってしまうので先に取り上げました。ただ、カスクストレングスのナデューラ・ラインそのものは存続し、オロロソシェリーで熟成した「ナデューラ オロロソ」が6月に発売となります。
この「ナデューラ オロロソ」、熟成年数がなくなりいわゆるノンエイジ化してしまいました。「ナデューラ」を継承する以上、それほど無茶なことにはならないと思いますが、価格も税込9,000円前後までハネ上がるようです。個人的にナデューラ16年は常飲しておりましたので不安がいっぱいです。
歴史あるザ・グレンリベットは私が初めて飲んだスコッチ(のはず…遠い記憶では…)です。一時期、個性ある他の銘柄に心を奪われたこともあったのですが、振り返ってみてやはりここに落ち着くのだな、というウイスキーです。余市、竹鶴と並び、常に手元に置いておきたいウイスキーですね。