夜は琥珀色 ~家飲みウイスキーのことなど~

しみじみとウイスキーのお話を

スーパーニッカ 従価特級

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予告通り、年末の大掃除で発掘したこのボトル、スーパーニッカの従価特級でいきたいと思います。並べて見るとわかりますが、復刻版のボトルとはフォルムが違います。このボトルの方が重心が下にあって、よりスライム的な印象が強いです。あと何といっても肩ラベル。やはりこれがないとスーパーニッカって感じがしません。肩ラベルがあることで高級感が出てきますしね。

サクッと開封してみます。程よくピート、柔らかくナッツの甘さが香ります。穏やかな出だしですね。口に含むとバニラ、ミルクチョコのような甘さがまろやかに、スムースに入り込んできます。奥の方からはドライフルーツのような味わいも感じられます。余韻は程よくピートとトースト感、わずかに樽感が出てドライさもあります。華やか過ぎず、重過ぎず。バランス型の構成ですね。

復刻版のあとにこの特級を飲んでみるとその違いがわかります。復刻版は塩っ気とピート感がより前に出ていますが、この時代のスーパーニッカには塩気はありません。恐らくは70年代後半から80年代のボトルだと思われますので、宮城峡モルトやグレーンの熟成が進んでその割合が増えているのでしょう、バランスのいいブレンデッドに仕上がっていると思います。


【香 り】 柔らかにピート、ナッツ
【味わい】 チョコ、ドライフルーツ
【余 韻】 トースト、樽感
【短 評】 ニッカ的バランス
【飲み方】 ロック、水割り

  

 

特級時代のものながら、既に宮城峡も安定稼動していることもあってか味わいの構成は現行に近づいてきていると感じました。現行のスーパーニッカは甘さや飲みやすさにさらに傾いていて、それと比較するとこの特級ボトルはバランス系とはいえ、しっかりとピートが感じられるのは実にニッカらしいです。ライバルであるローヤルからはピートが感じられないのとは違います。どちらがいい悪いではなく、個性の話としてですけどね。

スーパーニッカは復刻版、特級ボトルときたので、現行も買い込んで3者比較でもしてみたいと思います。まあ、あんまり需要はなさそうですけどねw