夜は琥珀色 ~家飲みウイスキーのことなど~

しみじみとウイスキーのお話を

バランタイン17年(古いの)

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今月もいきます、月刊バランタインです。今回はようやくというかやっとかという感じもする、バランタイン軍の主力中の主力、バランタイン17年です。歴史あるバランタインの中でも初めて熟成年数表記でリリースされたのがこの17年、時は実に1937年。(二次大戦前ですね)以降、バランタイン事業のみならずブランドを支えてきた栄えある17年を飲まずしてバランタインは語れません。

17年はオフィシャルのラインアップとしては長らくバランタイン30年の1つ下、イメージとしては大関としてブランドを牽引してきました。30年はフラッグシップ的意味合いも強いので、実質的にはこの17年がブランドの顔として市場に睨みを利かせていたものと思われます。今は間に21年が追加されていますが、まだまだ一般的にはバランタインの看板は17年というイメージが強いのではないでしょうか。

開封してみます。オレンジピール、熟した洋ナシのような酸味のある甘さが漂います。ハーブ系の香りも奥にありますね。この安心感、まさにバランタインです。口に含むとまろやかにレーズン、ミックスナッツが濃密に溢れてきます。一方で樽感のドライさも。余韻はアーモンド、ドライフラワー、アルフォートみたいなチョコクッキーが心地よく続きます。

現行17年とは比ぶべくもない味わいの深さがありますね。ブレンデッドのお手本とも言うべきボトルだと思います。味わいの安定感に加えてポジティブなのがお手頃感です。昔からの定番なので国内に流通している残弾数も豊富、さらに昨今のシングルモルトブームでブレンデッド人気が食われたのか相場はそこまで高騰していません。いや、シングルモルトの価格がおかしいだけか…シングルモルトの17年ものになると1万切ることはもうほぼないですしねえ...


【香 り】 オレンジピール、洋ナシ
【味わい】 レーズン、ミックスナッツ
【余 韻】 ドライフラワー、チョコクッキー
【短 評】 これぞバランタイン
【飲み方】 ストレート、少しの加水

  

  

バランタイン17年は1937年発売なので色んな年代のボトルがあります。古さに比例して、青赤紋章や赤紋章になると結構な値段になってくるので、家飲みにするのは少し考えどころです。最近の相場で赤紋章になると30年より高いこともありますしね…状態悪化リスクと価格を天秤をかけると、家飲みならばこのボトルあたり、それ以前のはバーでヘッジがベストかなあと思っています。

前述の通り、現行のオフィシャルラインアップは21年が追加されたことで、ファイネスト→12年→17年→21年→30年と見事に中堅に落ち着いてしまいました。市場的にも少し軽い扱いをされている気もします。それでもバランタインの歴史は17年とともにありました。ですので微力ながらこれからも17年を飲み続けたいと思いますw