夜は琥珀色 ~家飲みウイスキーのことなど~

しみじみとウイスキーのお話を

琥珀色アウォード2015

改めてになりますが、かような零細ブログにお越しいただきありがとうございます。ノリで始めたこのブログ、個人的な備忘録の要素が強くてすいません。これからも細々とやらしていただきますので、お目汚しでなければまたよろしくお願い致します。んで、年内最後ってことで適当なアウォードでもやりたいと思います。

振り返りとしまして、今年2015年は家飲みドリンカーにとって「激変」といっていい1年だったかと思います。昨年来からの品薄感が改善されることないまま発表された「サントリー値上げ」、次いで「ニッカ値上げ」そしてトドメの「余市、宮城峡終売」。ほどなく「新余市、宮城峡の発売」と「知多の新発売」が発表されたものの、余市ハントは過熱する一方でした。

私のポートフォリオも壊滅的被害が出ました。2年前の竹鶴12年終売事件は竹鶴17年への移行で対応し、年初におけるポートフォリオ余市10年、竹鶴17年、響12年、グレンリベット、ジョニ黒、バランタインで安定運用がなされていたのです。そのポートフォリオのキーボトルである余市は終売、竹鶴は値上げ、響12年は値上げからの終売という惨状。

かくしてのほほんとした家飲みドリンカーだった私は突如、琥珀色の荒波に放り出されてしまったのです。崩れ行くポートフォリオ再構築に向け、昔の記憶を頼りに今年は色々なボトルを飲みました。バーで済ませてしまうようなボトルも買って試しました。ここ数年、安定運用だったポートフォリオ以外の銘柄を飲むのはそれはそれで新鮮で楽しかったですw

そんなわけで、2015年をまとめると「激変」からの「開国」といったところでしょうか。きっかけは残念極まるものでしたが、結果としては色んなボトルの可能性を感じられたという意味合いでポジティブにとらえています。ま、所詮は一介の家飲みドリンカー、やることは目の前のボトルを飲み干すだけですからねw

そんなわけで以下は琥珀色アウォード2015です。各賞もまた、テキトーに決めました。サクッといきましょう!

  

 

【一番世話になった国産シングルモルト賞】

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余市10年】

今年に限ったことではありませんが、ずっと世話になりっ放しでした。余市狂奏曲の際は20年とか15年の確保に躍起になっていたのですが、落ち着いて10年飲んだら「やっぱうめえな、これ」って思いました。余市10年って15年や20年と比べたら熟成感とか味わいの深さはどうしても敵わないんですけど、独特の魅力がありますね。改めて世話になったボトルです。

 

【一番世話になった国産ブレンデッド賞】

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【竹鶴17年】

昨年、竹鶴12年選手の引退によりこの座に着いた竹鶴17年が今年も防衛といったところでしょう。竹鶴12年に比べて熟成感とともにドライさも増しているので少し方向性は違うかなとは思いますが、値上げ前の価格とパフォーマンスは随一。値上げ後も割高感はないものの、来年以降はどうなるか..

 

【一番世話になった海外シングルモルト賞】

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【グレンリベット12年】

スコッチのシングルモルトも少し試してみましたが、初心忘れるべからず、結局はこのグレンリベット12年に回帰してしまったということですね。今やシングルモルト界は百花繚乱、様々な個性が楽しめる時代です。ともすればその中で埋没してしまいそうなグレンリベットですが、長年に渡って支持され続ける幹のような味わいが感じられる1本だと思います。

 

【一番世話になった海外ブレンデッド賞】

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バランタイン12年】

毎年ジョニ黒との一騎打ちになるこのタイトル、今年はバランタインに軍配が上がりました。バランタインも様々なボトルを飲みましたが、夏前までに2本立て続けに飲んでしまったこの12年にもっとも世話になりました。すっきりして飲みやすいのも現代にマッチしたブレンド。主に割って飲んでましたが、コストパフォーマンスは抜群の1本ですね。

 

【一番世話になったハイボール賞】

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【ホワイトオーク地ウイスキーあかし】

兵庫県は明石の江井ヶ嶋酒造で生産される地ウイスキーです。最近は都内でも取り扱い店が増えてますね。赤ラベルじゃない方のブレンデッドです。このブレンデッドは程よい甘さとトースト感が好みなのですが、加えて割ってからの伸びがよく、味わいのバランスが崩れず大いに楽しませてもらいました。地ウイスキー応援の意味も込めてこの賞を捧げますw

 

【一番祝杯にさせてもらったで賞】

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【響12年】

贔屓にしているチームが勝利した夜は祝杯をあげるのですが、その1杯はずっと響シリーズが担っています。ほら、やっぱり華やかですから。中でも響12年は特に華やかなので祝杯に適任のボトルとして長らく鎮座しておりました。今年は去年ほど勝てなかったので消費量はやや落ちたものの、その重要性は変わりません。が!何と値上げからの終売ですよ。気が向いたら確保してますが、来年以降どうすんだ...

 

【一番おとなのなつやすみを演出してくれたで賞】

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ジョニーウォーカーブラックラベル12年】

夏といえば海、海といえば夏休み、夏休みといえば酒です。古今東西変わりありません。そんな夏休みを充実させてくれた1本はド安定のジョニ黒でした。昼は海を見ながらハイボール、夜は涼しい部屋でストレート。汎用性の高さも抜群ですね。あ、忘れてましたが飲酒しての遊泳は危険です。よい子は「飲んだら泳ぐな」を守ってくださいねw

 

【特別賞】

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【ザ・ニッカ40年】

家飲みがコンセプトながらバーで飲んだこの1杯はあまりに衝撃だったので特別賞です。それはザ・ニッカ40年。この1杯に言葉を重ねる必要ありません。「美味い」の一言。また機会があれば飲みたいですね。それだけの価値がこのボトルにはあるんです。

 

【残念賞】

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余市ノンエイジ(新余市)】

本来、この賞の対象がなければよかったのですが、やはり取り上げざるを得なかったのがこのボトル、9月にリニューアル発売となった余市ノンエイジ、新余市です。衝撃的な余市終売の報...からのリニューアルで高まった期待値がゆえに難しかった部分はあるにせよ、新余市ならぬ塩余市っぷりに180mlのミニボトルですら消化するのに苦労しました...年代物復活までの数年間、この塩余市で凌ぎ切れるんでしょうか...

 

そんなわけで蓋を開けてみれば結局はド定番ばかりが並ぶつまらないアウォードになりましたw まあ家飲みなので、どうしてもド定番が強くなりますね。でもそれでいいと思います。家飲みの基本はド定番だよなあ、と改めて思います。ド定番がド定番足り得るには継続した支持があるからであり、継続した支持を受けるためには安定した品質が不可欠です。つまり、ド定番はド安定の美味さなんだよな...ってことで本年の〆とされていただきます。